第6章 吸血鬼に甘く奪われて…(炭治郎の場合)
耳許で熱が籠った吐息まじりに切願され
『…いいよ、吸って』
髪をかきあげ、首筋を晒す仕草に
炭治郎の支配欲のような感情が溢れる
「…そんな風に俺の事、煽るんですか?…今、かなり我慢してるから…後で大変な事になっちゃいますよ?」
炭治郎の瞳が獲物を捕らえるようなそれに変わる
その赤い瞳に魅入られて、恐怖と快感が同時に襲うような感覚に背筋がゾクゾクして、思わずとろんとした目になるみずき
『…いいから、吸ってぇ…炭治郎』
欲に濡れた瞳に炭治郎が写る
名前を呼び捨てにされ我慢の限界を迎えた炭治郎はみずきの首筋に顔を埋め牙を立てるとぶつりと音をたてて噛みついた
『……いっ!……?!…あっ…んっ…!』
最初は痛みを感じたのに、炭治郎の牙から何かを体内に入れられると忽ち、甘美な吐息が漏れてしまう
ヂュルッと遠慮がちに吸われる音が耳に響く
…吸われるってこんなに気持ち良いの?
訳分かんなくなりそうっ、怖い…
と考えてると
「…まだ考える余裕があるんですね。俺なんかみずきさんの甘い血に夢中になるの、必死に抑えてるのに」
一旦首筋から顔を上げ、舌舐めずりをすると
手加減、いらなかったみたいですねと怪しく笑う炭治郎にまた背筋がゾクゾクしてしまう
すると
「…さっきもそうでしたけど、みずきさん、俺に主導権握られちゃうの…そんなに好きですか?」
いやらしくて熱い視線を炭治郎が向ける
みずきは顔を背けるも匂いが出てしまうようで
「…隠しても、俺には分かっちゃいますからね?」
再び、首筋に舌を這わせるとまた牙を突き立てられた
また何かが入ってくると、あまりの快感に身を震わせる
『…あ、あ、やぁ、…んぁぁぁっ!』
全身に力が入ったと思ったら、くたっとする様子に
「…俺に血を吸われただけで、気をやっちゃったんですか?」
言いながら、満足げに笑う炭治郎は徐に浴衣を割り開き、秘所に指を這わす
くちゅりと濡れた音がしてみずきは恥ずかしがる
『…やぁ、いきなり触っちゃ…やんっ…』
「おかしいな、気持ち良いって匂いがするのに…」
敷いてあった布団にみずきを押し倒すと
「…全部ほしい、みずき」
いつの間にか、生まれたままの姿にされ
上から真剣な顔の炭治郎