第5章 吸血鬼に甘く奪われて…(無一郎の場合)
茂みについたのはなかなか取れず
懐紙を一旦捨てて、枕元の布で拭き取ると
秘部から蠱惑的な香りがして驚く
…これ、破瓜の血ってやつだよね?
嘘でしょ、こんな物まで美味しそうとか
自分の感覚に引きながらも
目の前の血の誘惑に釘付けになる
ほんのちょっとだけと舌を伸ばすと
熟れた果実を口にしたような、舌の甘い痺れを享受する
だめだと思うのにあまりに美味で夢中になり吸い付くと
みずきが気が付き、無一郎を見て驚く
『やぁ、そんなとこ…汚いから、だめぇ…やあぁんっ!』
両手で無一郎の頭を掴み、引き剥がそうとするが
無一郎が両足を抱え込みびくともしない
敏感な秘部を舐め回され吸い上げられ、みずきはまた果ててしまう
『……~っ!!』
血が止まるまで吸い付くす頃には
みずきはまた気を失っていた
無一郎は口を手で拭いながら自分の欲深さと浅ましさに戸惑う
僕がこんなに執着する人が現れるなんて思わなかったし
こんなに浅ましく血を求めるなんて…
一人でそう考えてると
みずきが寒そうに身体を震わせたので慌てて布団をかける
自分も横に入り
みずきの温もりを感じると眠気が襲ってきた
とりあえず、みずきが起きたら謝ろう
謝って許してもらえたら
これからの事ゆっくり話そう
そして、眠りについた
ーーー
非番明け、アレを拒否る為、お館様と胡蝶に事情を説明すると
相手が早く見つかって良かったねと、お館様
冨岡さんのみならず時透君にまで先を越されたと、落ち込む胡蝶
そんな胡蝶にとどめを刺すように
これでもかというどや顔をする無一郎
それに腹を立てた胡蝶はその日のうちに鴉を使い、柱全員とかまぼこ隊にバラすと
行く先々で色んな人から色々と聞かれ、うんざりしながら
確かにどや顔したけど、何も鴉使う事ないじゃん、大人気ないと思う無一郎だった
ーー後書きーー
吸血鬼シリーズ、第2段無一郎君、書きました~。
どうしても吸血鬼だから血に拘ってしまい、破瓜の血のネタを入れてしまう…変態っぽくてすみません。
流石に次は破瓜の血ネタは入れ……ません、多分。
流血表現、すみません。
ここまで読んで下さりありがとうございました!