社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第30章 初デート
カ「キーホルダーか?」
『はい!そうです!
あのブランド店のですよ。
今日一日、カタクリさんのお世話になりっぱなしでしたし、支払いとかも全部カタクリさんが払うんですもん。
さすがに何かしたいなーって思いまして。
あのお店でコレを見つけて、あ、これだって思ったんです。
プレゼントしたいなーて。
ちなみに、私もちょっと違いますけど、お揃いです。』
椿姫がカタクリに渡したのは、超高級ブランド店で購入したものだ。
ペアルックのようになっているキーホルダーの内、カッコいい方をカタクリへ、可愛い方を椿姫自身で持つために購入。
金額もそんなにしなかったが、さすが高級ブランド店。質の良い作りだ。
『カタクリさん、今日ありがとうございました。
そのお礼です。』
カ「俺はお礼等はいらねぇが」
『それだけじゃないんです。
憧れていたんですよね?ペアルックっていうの。
彼氏ができたら、そういう同じものとか似たようなものを持ちたかったんですよ。
だから、それも込みなんです。
あっ、でもあのブランドの中では安い方ですから、アレだったら使わなくても・・・捨ててもらっても良いですよ。
すいません。』
カ「っ!」
カタクリは隣に座る椿姫を思いっきり抱きしめた。
カ「椿姫、ありがとう。
安物でも良い。椿姫からのプレゼントだという事と、お揃いという事・・・それがこんなに嬉しいものなんだな。
俺はこの人生の中でこの上ないほど嬉しいと感じている。
大切に使わせてもらう。」
『カタクリさん・・・』
椿姫は抱きしめられたまま、カタクリを上目遣いで見上げる。
しばらく抱きしめた後、最後にキスを交わした。
また少し話をした後、カタクリは自分の家に帰っていったのだった。
~ おまけ ~
喫茶店での途中の会話。
『あ、そういえば、私の前の給料と引き落とし専用の通帳(貯金用と給料入金や支払い等の引き落とし専用の口座と分けていた)が戻ってきましたが・・・
カタクリさん、何したんですか?何を指示したんですか?』
カ「何のことだ?」
『とぼけないでください!
給料は入らなくなっても、引き落としはされるはずですから、ほとんどゼロになるはずです。』