社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第30章 初デート
カ「実際、"お前には似合わない"と言うようなことも言われてきた。
長年それの繰り返しで、椿姫自身の中でそれが肯定されていったんだ。
洗脳のように。
でもな、そんなことは無いんだ。
椿姫のような、純粋で、周りを気遣えるような素直なヤツが、一番こういう"良いもの"が似合うんだ。」
『そうなんですか?』
カ「あぁ、そういうやつが持てば、そのブランドも、物も、光り輝いているように見える。
・・・だが、お前の姉や母親が持つ方が、不相応だ。
ああいう、自分自身しか見てねぇような、身勝手すぎるヤツが持つと、ブランドも物も勿体ないくらい、くすんで見えるんだ。
あくまで俺の持論だがな。
だから、俺は椿姫にこういった物を使って欲しいと思っている。」
『・・・カタクリさん。』
カ「あそこに連れて行ったのも、ああいうものに囲まれるだけで、自身が持てるようになるし、1つの目標も生まれたりもする。
俺は椿姫に、自信を少しでも持ってもらうために、一緒に来てもらったんだ。」
『(カタクリさんは、私をいつも肯定してくれる。
嬉しい言葉や行動をしてくれるし、それに愛情も入っているのもわかる。
今の言葉も、本心で言っているのもわかる。
・・・私、良いんだ。こういうの持っても。)
ありがとうございます。
大切に使いますね!
でも、何もないのにプレゼントなんて、なんか悪いですよ?』
カ「・・・何か記念なものが無くても、良いじゃないか?
俺があげたかったんだ。
・・・・そうだな?どうしてもと言うなら、少し遅れたが交際記念と言うのはどうだ?」
『・・・/////
あっ、そうですね。
ソレガイイデスネ。』
カ「・・・(何故カタコトなんだ?)」
『あっ、そうだ!私もカタクリさんに渡したいものがあるんです。』
そう言うと椿姫は自身の鞄からある包装されたものを出して、カタクリに渡した。
『はい。これです。』
カ「これは?・・・」
椿姫の突然の行動に動揺を隠せないカタクリ。
しばらくじっと渡されたものを見ていたのだが、椿姫の"開けて欲しい"と言う視線に負け、開封した。