社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第30章 初デート
カ「タヒなねぇから安心しろ。
今日の買い物は入居祝いだと思ってくれ。」
『え?でも・・・じゃあこのソファーとかベッドは?』
カ「引っ越し祝いだ。」
『カタクリさん、私に色々買いすぎでは?』
カ「そんなことはないし、元々椿姫は物が少なすぎる。
これから増やしていくからな。」
『うっ!(カタクリさん、本気だ!!)』
カ「それで・・・これだ。」
カタクリは椿姫の前にある紙袋を渡した。
それを見た椿姫は目をひん剥いて、紙袋とカタクリを交互に見た。
『えっ?こっ、これって・・・えっ?あれ?さっきの?えっ?』
差し出されたのは、先程カタクリが買っていた超高級ブランド店の紙袋だった。
理解の追いつかない椿姫に、カタクリは開けるように促した。
椿姫が梱包されたあるものを紙袋から取り出して、丁寧に開封していく。
『・・・あ、これって・・・』
開封された先にあったものは、ブランド店で椿姫が一番これが欲しいと思った財布がそこにあった。
『な・・・んで?』
カ「椿姫の今使っている財布は、結構年数が経つだろう?
それが気になってな。
会計の度に開けて待機していたのを無視はしていたが、その財布を見るたびに、新しいのをプレゼントしたかったんだ。
プレゼントするなら良いものを・・・
だが、実際に使用する椿姫が気に入るものが一番良いんだって思って、あの店に連れてきたんだ。
だますようなことして悪かったな。
迷惑だったか?」
『・・・い、いいえ・・・でも良いんですか?
こんな高いもの・・・ハッ!
カ、カ、カ、カタクリさんからしたら安物かもしれませんが私からしたら高級なものなんですよ?だから買うのも実際ためらいましたしそもそも私がこんな高いものなんて似合う訳ないのに(早口)』
カ「良いんだ。椿姫にあの店のを使って欲しいから、あそこに連れて行ったんだ。」
『で、でも・・・』
カ「・・・俺があの店に連れて行ったのには、もう1つ理由がある。」
『?理由・・・ですか?』
カ「あぁ、椿姫は今まで、高いものもだが、質の良いものを使ったことは無かっただろう?」
『そ、そうですね。
あるだけで、取られましたから。』