社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第30章 初デート
カ「その新しく買った布団はどうしたんだ?」
『・・・それもすぐバレて、タイミング的にも柚姫が帰省して来ちゃってて・・・
柚姫に取られましたよ。
私が1回も使うことなく、持っていかれました。
それが何とかやっと買えた布団だったから、もう新しいの買うの諦めようって、どうせ買っても、すぐ持っていかれちゃうんだからって、納得するしかありませんでした。』
カ「だからか・・・」
『はい。
高校時代で親に有難いと唯一思ったのは、お弁当は用意されていたことですね。
ただ、カロリーも無視したような内容だったし、量も中々だったのでキツかったんですが、残して帰ったら母にしこたま怒られたので、あれはアレで辛かったですね。』
カ「・・・それは前にお前の母親が言っていた、"わざと太らせて、まともな恋愛もオシャレもさせない"ことに繋がるのか?」
『そうだと思います。
だから、体型は酷かったですよ?
当時は。』
カ「その時の椿姫も見てみたいな。」
『・・・・無理ですね。
私元々自分で写真も撮らないので。
私の子供の頃の写真も1枚も撮っていないので、見ようにも見れませんよ?』
カ「アルバムは?
小中高の卒業アルバムはどうした?」
『あれも全て捨てられました。
気がついたら全部無くなってて、ゴミに出されて処理された後でした。』
カ「姉と写りこんだものも無いのか?」
『それがあったら、私の部分だけ切り取られているか、黒く塗りつぶされています。
それに、柚姫だけ写るように、私が写らないように両親は撮っていましたから・・・
私の写真を撮るくらいなら、柚姫の写真を1枚でも多く撮りたかったんですって。
だから私の昔の写真は一切ありません。』
カ「・・・・ふざけてるな。」
『でも、私昔の自分は嫌いなんで、逆に有難いですけどね。
自分の過去の写真なんて、見たくないって思ってるんで。』
カ「その椿姫を作り出したのも、全部あの両親のせいだ。
これからは、俺が椿姫が自分を肯定出来るように、作り変えてやるし、しっかり愛してやる。
全部俺に預けろ。」
『カタクリさん、なんか、甘いですね。
こっちが恥ずかしくなります。』
カ「そ、そうか?」
『はい・・・///』