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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第30章 初デート



2人は移動中は特に会話はせず、しかし、互いに思考回路は照れたり悩んだりしていたのだった。

駐車場まで着くと、カタクリがリモコンで車のロックを解除する。
助手席を開けて、椿姫を乗せた後、ドアを閉めて運転席に回って乗り込んだ。

『どこに行くか決まってますか?』

カ「うち御用達の家具屋がある。

まずはそこに向かう。」

『?カタクリさんも何か欲しい家具あるんですか?』

カ「いや?俺のではない。

椿姫のを買いに行く予定だったろ?」

『え?でも、今あるので十分すぎるくらいありますよ!

って言うか、あのソファーとか、テーブルとか、ダイニングのセットと、ベット!
あれってカタクリさんですよね?!
あんな立派なのを何故私の部屋に?』

カ「気に入ったか?

いや、椿姫の運び込まれた物を見た時に、あまりにもと思ってな。

テーブルも無ければソファーも無い。
ベットも無いというか、あの布団はなんだ?
あんなのっぺらとしたのに寝ていたのか?!

あれだと休まるもんも休まらん。

定期的に干すか、買い換えるとかしなかったのか?」

『・・・物はそんなにいらなかったんですよ。

と言うより、良いものがあったりすると、柚姫が全部持って行っていたんです。

だから、必要最低限のものしか置いていませんでした。

布団と、勉強机、昔から使っている使い古されたタンス・・・それさえあれば十分でしたから。』

カ「あの机も、子供の頃から使っているにしては、随分と古い型に思えたが?」

『あれも、父の昔使っていたものなので、新しく買ってもらって使っているわけではありません。

・・・昔から私にお金を使わない両親でしたから。』

カ「・・・あの布団もか?」

『はい。

昔から家にあった布団で、干すと母がすぐ見つけてわざとその布団を落としたり、すぐ仕舞ったりするんです。
だからまともに干せた事も無かった。

何とか節約して、バイト代で新しく買った時もありました。

高校時代の時のバイト代は全て取られていましたが、本当に全部じゃなくて、長期連休とかのバイトの休憩時は自分で何とかしないといけなかったので、少しちょろまかして、お昼代と布団を買うためにってしてました。』

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