社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第30章 初デート
『え?必要なものはある程度揃えましたよ?』
カ「<椿姫のことだから、必要最低限のものだろう?
後は給料入ってから揃えていく考えだという事も理解している。>」
『うっ・・・(バレてる。)』
カ「<明日は椿姫が買い揃えていないものを買いに行く。
そのつもりで。>」
『は、はは、はい。
(ひょえ~!なんかこの流れだと私が払うんじゃなくて、私の物を買うのにカタクリさんがお金出しそうなんだけど?)』
その後何気ないやり取りをしてから通話を切り、明日に備えるのだった。
~ カタクリ Side ~
カタクリが椿姫に電話をする少し前の事。
カ「中山、これで終わりか?」
秘書「はい。
こちらを仕上げましたら、全ての業務は終了です。」
カ「よし・・・確認してくれ。」
秘書「・・・はい、確かに。
社長、お疲れ様でした。」
カ「これで明日、椿姫に会うことができる。
もう、今から会いにいこうか?」
カタクリが1人計画していると、中山から質問が入る。
秘書「あら?明日何かあるんですか?
まあ、せっかくのお休みですから、大体の見当はついていますが。」
カ「あぁ。明日は椿姫と買い物に回ろうと思ってな。
元々株主総会の準備に入る前に、仕事が片付いたら色々見て回ろう。と約束をしていたから、やっとできると思ってな。」
秘書「と、なりますと、初デート、という訳ですね?
買い物とは?」
カ「椿姫のことだ。
いくら俺や会社、兄妹達から金をもらったところで、そんなに使わないと思ってな。
おそらく、必要最低限の物しか買っていないだろう。
だから、買っていなさそうなものを見繕って、買ってやろうとな。」
秘書「なるほど。
確かに國生さんの場合、お給料が出てからいろいろと揃えていきそうですね。
それは良い案です。」
カ「今日の仕事も早く終わったし、今から椿姫に会いに行ってそのまま泊まり、明日一緒に買い物に行こうかと・・・」
秘書「え?彼女の家に転がり込んで、そのまま翌日デートに行く?」
カ「あ、あぁ。
その方が効率も良いし、少しでも早く、できるだけ長く椿姫といれるだろう?
ただでさえ数週間も会えていなかったんだから。」