社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第28章 新生活下準備
寮は都内にいくつかあり、本社に近いアパートは計3棟。
ファミリー向けと、独身男性用、そしてこの独身女性用のマンションだ。
都内にある他のマンションは、各店舗に近しい場所に1棟ずつある。
『いくら独身女性用って言っても、1Rか1Kで良いような。
1LDKは広すぎる。
私荷物そんなにないのに、広さだけが目立つな・・・
ってゆーか・・・』
椿姫は目の前に設置されているあるものを見て、冷や汗を流していた。
『これはさっきの担当者が、部屋の備品じゃないって言っていたけど・・・
私のでもないし、じゃあ誰の?
新品みたいなんだけど。』
椿姫が冷や汗を流していた物の正体は、部屋に置かれたクイーンサイズのベットとリビングに置かれたソファーとテーブルのセット、ダイニングに置かれたテーブルとイス4脚セットがセッティングされていた。
『ダイニングのテーブルとイスのセットと、リビングのテーブルはそんな高くないような一般的な感じ?
でも・・・このソファーは、もしかして・・・』
椿姫はソファーに近づいて片手だけ触れてみた。
ふわっ
『・・・この感触・・・』
今度はそのソファーに座ってみた。
ふかっ
『・・・間違いない。
カタクリさんの家で座ったソファーと同じ・・・』
その後は寝室に置いてあるベットに近づき、触れてみる。
『・・・今いるホテルのベットと同じ感じ・・・
まさか、これ全部カタクリさんが用意したやつ?
あ、そう言えば昨日、カタクリさん"俺からのプレゼントも用意した"って言ってたっけ?
プレゼントのレベルが超えすぎてるし、必要以上のもの用意しなくて良いのに・・・』
椿姫はこの部屋に来る前に担当者から、部屋には元から家具家電を付けていることは説明されていた。
洗濯機、冷蔵庫、ガスコンロ、電子レンジ、テレビ
そして電子レンジラックとテレビ台もセットで置いてある。
なんとも至れり尽くせりな会社なのだ。
立地も、スーパーが近くにあるし、病院や保育園、学校も徒歩で行ける距離だ。
公園はファミリー向けのマンションのすぐ隣にある。
この3棟がすぐ近くにあるからといって孤立しているわけではなく、他のマンションやアパートもあるため、いろんな人間とコミュニケーションを取る事も可能となる実に賑やかな地域なのだ。