社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第27章 不器用な男の愛し方
椿姫はカタクリの言葉に驚き、目を見開いて口も半開きのままカタクリを見上げていたが・・・
『・・・・ぷっ。ふはははっ。
なんだぁ、心配しなくて良かったんですね。
私もちょっと迷っていたんですよ。
病院とか車であんなに熱烈な告白されていたのに、あの別れ際はって思って、信じたい気持ちと、疑問が半々であったんです。
でもやっとどういうことかわかりました。
私、本当は1人にはなりたくなかったけど、でもカタクリさんが苦しくなるなら、そんなカタクリさんを見たくないからそれなら無理に付き合わない方が良いんじゃないかって思ったんです。
逆にすいません。
発破とか試すようなことしてしまって。』
カ「少し焦ったがな。」
『ほんとすいません。
中山さんに、"気になるのなら、発破かけて見たらどうですか?"って提案をされたので、試してみました。』
カ「(やはり中山か・・・)」
『でもそれって結局、自分が辛い想いをしたくないからって逃げようとしたんですよね。
他人の事を思っていると言いながら、結局は自分のエゴなんです。
私は結局そういう人間ですから。
メンタルもぐちゃぐちゃしてましたから、自分がどうしたいのか、どうなりたいのかもわけわからなくなってました。』
カ「あの後なのだから、無理もない。
それに、良いんじゃないのか?
椿姫は今まで、誰にも守られることは無かった分、自分で守ろうとしたんだろう。
椿姫の心を守る事には必要だったんだ。
だが、これからは俺が守っていく。
無理して自分を守ることをしなくて良いし、何でも頼って欲しい。
ちょっとしたことでも、言ってくれた方が嬉しいし、何より安心できる。」
『・・・カタクリさんが大変になりませんか?
ご家族の事もあるのに・・・
あの時だって―――――。』
椿姫はふと破戒僧組東北支部で起きた出来事と、その時の組員が言っていた"シャーロット家の次男"というワード、敵がカタクリに恐れていた事。
あの一連を思い出してしまえば、カタクリがどういう立場なのかを疑問に思いながらもある仮定をしてしまえば納得してしまう。
『私はカタクリさんの精神が気になりますね。』
カ「・・・・・・椿姫、俺がお前にこの素顔を晒した時を覚えているか?」