社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第27章 不器用な男の愛し方
カ「(・・・避けられてる?
何故だ?椿姫は俺の事好きなはず・・・
照れてる?・・・いや、この反応は・・・顔も赤くはなっていないという事は嫌われたか?
俺は何をした?)」
カタクリは昼過ぎのやり取りを再び思い出した。
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秘書「國生さん言っていました。
"病院だと抱きしめてくれた。
車の中でも手を握ってくれたりもしてくれた。
あの時の暖かい腕の中が安心できた。
でも、こっちに来て、この部屋で2人きりになったら、会話もそこそこにすぐ帰って行っちゃって。
全部片付いた後の、周りに誰もいない、2人きりなのに・・・
せめてハグでも手を繋ぐでも良いから、何かしてほしかったな。
私が何か言う前にそそくさと帰っちゃうから、付き合ったのは本当なのかな?って。"」
秘書「"1人になって色々考えた。
もしかしたら、同情されているだけじゃないかって。
前までは本当に、私のこと好きだったのかもしれない。
でも、あんなことがあったから、あの男たちに色々されて、汚いって思われても仕方ない。
むしろ、助けてくれた、支えになろうとしてくれたことに対して、感謝すべきなんだろうな。
それに、抱きしめてくれたのも、手を握ってくれたのも、私が目に見えて弱っていたから、可哀そうだったからしてくれたんだって、気づいちゃったから、だから何もなかったんだって自分で納得したんです。"
って、自分自身を攻めているような物言いでしたよ。
始終"私は汚れたから"、"私は女としては幸せになれない"って、まるで呪文のように。」
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カ「(まさか、昨日の俺のあの態度が原因か?
誤解、されたままか?)
椿姫・・・触っても良いか?」
『・・・はぇ?
べ、別に断る事では・・・』
カ「いや、お前が俺を避けているように見えてな・・・ダメか?」
『べべべ、別にダメというわけでは・・・ただ・・・』
そう言うと椿姫は顔を俯いてしまう。
カ「(中山たちが言った通りなのだろうか?)
椿姫、お前は汚くなんかないぞ。」