社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第27章 不器用な男の愛し方
カ「あぁ。そこの手続きも完了して、椿姫の荷物をとりあえず運んだ。
後は荷物整理の時に確認してくれ。」
『ありがとうございます。
じゃあもう少しここで休んだら、荷物整理に行きがてら過ごし始めようかな?』
カ「無理はするなよ。
ただでさえこの数日で色々あったんだ。
また倒れられたら気が気でなくなる。
ひと月ぐらいここにいていいのだから、ゆっくり行動しろ。」
『はは、さすがに他に泊まりたい人がいるでしょうから、できるだけ早めに出ますよ。
ほんと、気を使っていただいてありがとうございます。』
目の前にある書類に必要事項を記入し始める。
最後にカタクリが持って来ていた朱肉を使い、拇印を押した。
『・・・これで良いのでしょうか?』
カ「あぁ、後はうちで確認する。
不備等あったら連絡する。」
『お願いします。』
会話が一時ストップし、2人同時に紅茶をすする。
カ「(大体の話は済んだな。
昨日の別れ際が失敗だったのは、アイツらとの説教で十分と言うほど理解した・・・
椿姫・・・とりあえず勘違いされねぇようにしねぇとな。)」
カタクリは先程の社長室でのやり取りを思い出す。
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秘書「良いですか?間違ってもそっけないような対応はしないでくださいよ。
優しく、包み込むようにしてくださいよ。
いくら社長が理性がどうのこうの言い訳して、触れないとか目を合わせないことをしたら、はたから見たら冷たい態度って思われるんですよ。
社長はただでさえ感情が表情に出てこないんですから。
クールと言われるせいで、大切な人に理解されなくなってしまいますからね。
愛情はしっかり伝えてあげてください。」
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カ「・・・椿姫、隣いいか?」
『えっ?はい。どうぞ。』
カタクリは行動に移すため、椿姫に声をかけて隣に座った。
カタクリが座る直前に椿姫が、少しカタクリと反対側に移動したようにも見えたのをカタクリは感じた。
それに気にしないように椿姫の手を握ろうとしたが、サッとよけられてしまう。
カ「(?・・・)」
不思議に思って椿姫を見たら、今度は椿姫が目を合わせないし、顔もそっぽ向いて、身体も心なしか段々離れていっている気がした。