第27章 不器用な男の愛し方

『はい。こういう制度良いですね。
お金貯まりそう。』

カ「それだけでなく、業績の上がっている万国グループの会社には、利息が倍支払われる。

多く入れていれば、その分な。

貯金等するにはうってつけだ。」

『すごっ。万国グループ経由じゃない人だったら、その分搾り取られていそう・・・』

カ「万国グループ経由じゃない場合は、他の銀行と同じ扱いだ。

そこの社員ではないからと言って、不利になるわけではない。

ちなみに、社員ではない時に万国銀行の口座を作った後に、万国グループに入社した場合は会社側で手続きをする。そうすればそれ以降は手数料もかからない様になる。」

『へぇー。退社になったら手数料かかるようになるんですか？』

カ「いや、退社したからと言って、手数料がかかるようになるわけではない。
入社してた時と同じだ。

要は、1度でも万国グループに就職したら、それ以降はどんな事があっても、手数料はかからない。」

『利益って言うか、そういうお金は惜しまないんですね。』

カ「元々の目的は、社員の給料の支払い先がバラバラ過ぎると面倒だと言うことからはじまっているから、この銀行はそういった事をメインにしていない。」

『さすが、万国グループですね。』

カ「うちの担当者からこの書類を送ればいいだけだ。

後は他の口座作成と同じ手続きだから、面倒なことは無い。

どうする？作るか？」

『こんなにお得なら是非。と、言いたいところですが、私今印鑑がありませんので、 これ完成できませんよ？』

カ「そこは拇印で良い。

後で印鑑ができた頃にそれを持っていけば、変更できる。

だから今は、拇印でその書類を書いてくれ。」

『わかりました。

あ、でも住所・・・』

カ「そこはうちで書く。

生年月日や必要な箇所にチェックを入れてくれ。」

『あ、はい・・・そう言えば、住所変更とかの手続きもしないといけないですよね？

あれ？私また地元に戻って転出届、書かないといけないですか？』

カ「そこも大丈夫だ。

全てうちでやった。
お前は安心して、ゆっくり過ごしてくれ。

もう少し回復したら、新居での荷物整理があるからな。」

『・・・ほんっと、何から何までありがとうございます。

私の住む部屋は決まったんですか？』