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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第27章 不器用な男の愛し方



過去のしがらみから解放された椿姫は心の中で、これからは自分のやりたいように、着たい服や興味のあったことをいろいろやっていこう。自由に生きていこうと決めたのだった。

ソファーでテレビを見ながら少しウトウトしていると、

♪ピンポーン♪

インターホンの音が室内に鳴り響いた。

のそのそと扉の前まで行き、ドアスコープを覗いて誰が来たのかを確認する。

『(・・・・本当に来たんだ。)』

ロックを解除して、扉を開ける。
目の前には昨夜会話もそこそこに、そそくさと帰っていった人物が立っていた。

『カタクリさん、お疲れ様です。

どうぞ中へ。』

椿姫はカタクリを室内に招いた。

カタクリが室内に入り、椿姫が扉の施錠を確認する。
椿姫とすれ違う時に、椿姫からほのかに香るシャンプーの匂いに、思わずクラクラする。

カ「(風呂に入ったのか?いい匂いが・・・

ヤバイぞ。反応しかけている。)」

カタクリはソファーに鞄を置くと同時に座り、ジャケットと口元のファーを脱ぐと、椿姫の行動を見ながら話しかけた。

カ「椿姫。今日1日ゆっくりできたか?」

『はい、おかげさまで。

あ、紅茶飲みますか?」

カ「あぁ、頂こう。」

紅茶を用意しテーブルに置くと、カタクリの向かいのソファーに座った。

『カタクリさんはあの後休めましたか?

急いで帰られたので、余程疲れていたのかなと思ったのですが・・・まず、その事に気づけなくてすいません。』

カ「いや、気にしないでくれ。

2日間の間に色々あったから、椿姫も疲れていると思ってな。
長居するのはと思い、すぐ部屋を出たまでだ。

どうかしたか?」

『いえ、何も。』

カ「そうか・・・」

気まずい雰囲気になる前に、カタクリは自身の鞄から携帯と中山から預かっていた書類を取り出した。

カ「椿姫、まずお前にコレを。」

携帯を椿姫の前に置く。

『コレは?携帯ですか?

仕事用で?』

カ「いや、これはお前のプライベート用だ。

以前の携帯から引き継いだ。
番号も変わっているし、こちらで勝手にだが、メールアドレスも変更している。
それに必要な手続きも全て済んである。」

『・・・なぜ?』

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