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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第27章 不器用な男の愛し方



今まで着たことない下着だと、ソワソワしてしまい落ち着かない。
今回は少し抑え目な青にしたが、他の下着は色や生地が刺激が強いものばかりのため、明日からそれらが待っていると思うとヒヤヒヤしてしまう。

『・・・そういえば、私が派手な服とか着ないのも、姉さんに取られるから、安くて落ち着いたものしか買わなかったんだよな。

そっか、もう関係ないんだ。
でも、似合う自信が無いなー。』

椿姫は今まで、地味なものか落ち着いた色のもの等、姉である柚姫が好きそうでないものを選んできていた。

派手なものや柚姫が好きそうなものは、全て奪われていたためである。

おもちゃから始まり、服、バック・・・

取られるたびに両親は叱るどころか、「お姉ちゃんには合っていて、あんたには合わないんだから、あげなさい。その代わり、お姉ちゃんが使っていたものを使えば良いじゃない。」と言って、柚姫が使い古したボロボロの人形や、いらなくなったバックを押し付けられたこともあった。

それは柚姫が進学と共に家を出て行っても、たまに帰ってきた時の知らない間に奪われていた時もあった。

それを両親に訴えたところで、「お姉ちゃんがそんなことする訳ないでしょ?」「あの子が悪い事する訳が無い。」と言われて、取り付く島もなかった。

それどころか母親が柚姫が好きそうなものを物色し、持って行った時もあった。

両親はどこまでも柚姫の味方だったため、自身の物は自身で守ろうと、気に入った物は鍵をかけて保管していたのだが、柚姫はどこから嗅ぎつけたのか、「椿姫に物を盗られた。」と嘘を言い、両親を両側につけた柚姫。

部屋を荒らされ、かけていた鍵を破壊され、保管していた物を取り出され、「これよ!この泥棒!」と言ってこれも奪われた。
両親に元から自分の物だと言っても信用されず、盗人扱いされ、罵倒された。

そんなことが度重なり、椿姫は極力地味なもの、派手ではないもの、落ち着いたものを使用していた。

隠したとしてもどせバレて柚姫に奪われるだけだからだ。

『忘れていたな。
そんなこともあったな。

唯一、キーケースだけは盗られなかったけど・・・まあ、柚姫には必要ないものだからね。

免許も車も持っていないし、
お金は両親が十分なほど以上あげていたし。

私、もうあの人たちと関わらなくて良いんだ。』

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