社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第26章 不器用な男
カ「あぁ、病院からも問題ないだろうと言われたし、椿姫本人も夜までにはいつも通りに戻っていた。
今はいつものホテルでゆっくりしている。」
ダ「何か・・・つえぇんだな。
図太いって言うか。」
オ「まぁ、俺たちと何事も無いように普通に話をするし、それが嫌な感じじゃねえ。
肝っ玉がすげえんだろうな。」
モ「兄貴達はその見た目からか、基本初見でまともに会話なんてできねぇもんな。
珍しいこった。」
ぺ「椿姫はそこらの人間とは違うさ。
なんせ、カタクリの心をつかんで離さねぇからな。ペロリン♪笑
そんな奴は、大体きりをつけて諦める。
こうなったのだって、わかっていたのかも知れねぇな。
だからこそ、カタクリの前でも強くいれるんじゃねぇのか?ペロリン♪」
ブ「・・・そうかしら?
あたしは、無理してるんじゃないかって思うんだけど。」
ス「ねぇさん、私もそう思う。
家族に売られたという事だけでも、精神的に参る事だが、そのあとのヤツらにやられたことも、家族と絶縁したことや会社を退職・・・退職自体は問題ないだろうが、気心知れた仲間と離れ離れになったこと・・・たった1日2日で椿姫のメンタルはだいぶやられただろう?
それで普通でいられるのは、厳しいだろうな。」
ブ「そうよね。やっぱりそう思うわよね?」
カ「・・・椿姫とは、助け出してからずっと一緒にいて、いろいろあったが、俺がホテルから出るときは何もなかったようにしていたぞ?」
ブ「そこよ。カタクリお兄ちゃん。
お兄ちゃんとずっと一緒にいたから、尚更気丈にふるまったのかもね。」
ス「かもな。兄さんがずっと椿姫を気にかけていたから、いたたまれなくなって本来の弱さをだせなかったのかもな。」
ブ「それに、今ホテルに1人でいるんでしょう?
私たち姉妹の誰かと一緒なら、まだ安心なんだけどね。」
カ「あんなことがあった後だから、1人の方が良いんじゃないのか?
ホテルなら何かあったときに、従業員が対応してくれるだろうから、その方が安心だと思ったんだが・・・」
ブ「違うわよ。
確かに1人になりたい人もいるけど、椿姫の場合はずっと1人だったんでしょ?
付き合った人もいないとか・・・」