社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第25章 旅たち
長谷川「ある程度の話は聞いたよ。
國生さんご家族のこと、大変だったね。
店は気にしなくても良いよ。
最近は休みは多くなったけど、それでも週1。
元々休みが少なかったから、何も問題はないよ。
他の従業員に言ったら、自分が代わりに出るっていう子ばっかりで、誰を出させるか選定するの大変だったくらいだ。」
『度々ご迷惑をおかけしてすいません。』
長谷川「違うよ。迷惑だなんて思っていない
寧ろみんな國生さんを心配していたし、國生さんの力になりたいんだ。
國生さんをみんな慕っているんだよ。
もちろん、それはうちだけでなく、駅前店でもイオン杜丘南店でも同じことになっている。
僕からしたら、羨ましい限りだ。」
『・・・ありがとうございます。』
長谷川「ところで・・・昨日の今日でお2人で来るのには、何か理由が?
なぜカタクリ社長が一緒に?」
カ「そのことだが、急遽決まったことで申し訳ないが、今日からこの店と駅前店のメインドーナツは、うちの直営店になったことを報告に来た。」
長谷川「・・・・・・・え?
んんんん????どういうこと?」
突然の報告により混乱する長谷川に、2人は会社での出来事をすべて話した。
長谷川「・・・そうか・・・近藤さんがそんなことをしていたんだね。
ヤバいんだろうなとは思いながらも、見て見ぬふりしかできなかった自分が情けないな・・・」
『長谷川さん。私、前から気になっていたんですが、なぜあんなに近藤さんと親しかったんですか?
仕事きっかけに仲良くなった感じでもない気がします。
何かあるんですか?」
長谷川「あれ?言ってなかったかな?
僕と近藤さんは高校の先輩後輩なんだよ。」
『高校の?』
長谷川「そう。1学年近藤さんが上で、部活が一緒だったんだ。当時からよく目をかけてもらってたよ。
卒業してからも、何かと気にかけてくれたり、やり取りはしていたんだよ。
ある時、僕が前の会社でクビになったって言った時に、「うちにくるか?」って言ってくれたのが近藤さんだった。
結婚して子供も生まれる頃だったから、近藤さんに誘われるままに入社したんだ。」