社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第23章 絶縁宣言
カ「(椿姫も俺と同様で、周りから嫌われていた。
俺は隠して、椿姫は表情や雰囲気を良く見るようになった。
対策は真逆だが、敏感になったのは同じだ。
普通の目をしてるって言うのに...似ているだけ、視線が少し強いだけ、周りを良く見すぎているだけで、ここまで椿姫の人生を変えてしまうものなのか?
他にやりたいこともあっただろう?
欲しいものも、自由もほしかったろう?
これからは自由だ。
欲しいものも、俺が全て用意してやる。
やりたいことも全てさせてやれる。
椿姫のこれからは俺と共に・・・
これからもそうだが、まずは....)」
泣くのが少しずつ落ち着いてきた椿姫に、カタクリは肩を抱いたまま話を始めた。
カ「椿姫、お前はさっき母親に”その目が気持ち悪い”と言われていたな。
俺はそうは思わねぇ。
むしろ、その目、その視線、俺は好きだ。」
『・・・またカタクリさんの、慰めですか?』
カ「違う。
慰めでも無く、事実だ。」
『・・・何言ってるんですか?
あの人の言った”気持ち悪い”は自分でも納得してるんです。
何でもかんでも睨むように見てしまうこの目。
薄々気がついていましたし、これが原因でクラスメイトにも気味悪がられていた。
私も友達と言える人いないんです。
おかしいですよね?
物心ついた時から嫌われていた。
それが分かっていたから、嫌われないようにしっかり見るようになった。
それなのに・・・それさえも嫌われる材料だった。
だから、少しでも視線が強くないように努力はしてきたつもりです。
でもあの人たちは、それでも気持ち悪がった。』
カ「その鋭い観察力があるからこそ、店はいいものになって来てる。
だから、それで良いんだ。
それにな、俺は椿姫のその強い信念のあるその目に惚れたんだ。」
『・・・どういう?・・・』
カ「言っただろう?
初めて会った、5年前のお前の発表の時にと。
あの時のお前の強い信念の持つ目に惹かれていた。
その後は導かれるように、何度も椿姫の発表の動画を観た。
まるで取り憑かれた様だと、今思い返すとそう思う。
俺は知らない間にお前に...椿姫の目に眼差しに、落ちていたんだ。」