社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第23章 絶縁宣言
外ではベッジたちが車の周りで待機していた。
カ「全て終わったか?」
べ「あぁ、全部運び出した。」
カ「そうか・・・荷物は先に東京へ運べ。
場所はあとで教える。
あとは、俺たちを椿姫の会社の本社まで連れていけ。
あの会社を潰すぞ。」
『えっ?潰すって?』
カ「椿姫は気にするな。」
ヴ「椿姫嬢!これ、部屋に置かれていたレロ。」
『えっ?あ!鞄!』
ヴ「乱雑に置かれていたレロ。
中身は大丈夫レロ?」
椿姫は鞄の中身を確認する。
『あっ!あった・・・良かった。』
椿姫は鞄の中にあったキーケースを取り出した。
ヴ「キーケースレロ?」
『えぇ、大事なものだから・・・
あっ!そうだ!車!どうしよう・・・』
カ「もういらないなら処分させる。
車のキーをコイツらに渡せ。」
『う~ん、そうですね。
東京で暮らすならいらないですよね。
じゃあ、あそこにある車なので、処分をお願いします。』
べ「あぁ、わかった。」
カ「じゃあ、向かうか。」
椿姫はキーケースから車のキーだけ取り出して、ベッジに渡すとカタクリと車に乗り込み、椿姫の会社の本社へ向かうのだった。
『はぁ・・・まさか、おばあちゃんに似てるからってだけでこんな差付けられたんだな〜。』
カ「椿姫、大丈夫か?」
『まぁ、何とか・・・』
カ「・・・」
『・・・・・カタクリさん、前に旅館で仕事してたって言ったこと、覚えてます?』
カ「あぁ、確か8ヶ月で辞めたと言っていたヤツだな?
それがどうした?」
『高校卒業したら就職しろって昔から言われていたんですが、特にやりたいことは無かったので、決めかねていたんです。
そんな時に、母が・・・あの人が”あんたは旅館で務めたら?出来るんじゃない?”って言ってきたんです。』
カ「母親の勧めだったのか?」
『はい。
今になっては辻褄が合います。
私が嫌いだから一緒にいたくない。
寮制度のある所だったら、顔合わせなくて済む。
そして、私の行ったところは辺境地・・・
お金を使うこともない。
柚姫に何かあったら、私のお金を使うって言うことは、貯めさせる必要もある。
それも計算のうちだったんだなぁ。』