社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第22章 通じ合う心
まだ抱き合っていたかったが、そろそろ椿姫が目覚めたことを知らせなくてはと、ナースコールを押した。
ものの数分でナースと医師が来て、簡単に椿姫の状態を確認する。
特に異常が無かったため退院してもOKだと言われるが、時間も夜になろうとしていた。
医師からも1晩ココで泊まって良いと言われるが、椿姫は病床の数や、翌日の仕事の事を気にしてしまい、退院しようとする。
カ「椿姫、念のためいた方が良い。
その方が俺も安心だ。」
『でも、他に急患が来たりしたら・・・』
医師「大丈夫ですよ、今のところ十分空きはあります。
心配ありません。」
『本当ですか?...あっ、でも、明日私出勤日・・・』
カ「その点も、お前の会社に連絡している。
明日も休みになったから気にしなくて良い。」
『・・・その手配もカタクリさんが?
そんなにしてもらって本当に申し訳ないです!』
カ「良いんだ。椿姫の憂鬱なことは、全て取り去りたい俺のエゴだ。」
『相変わらずのイケメン対応・・・私、今後心臓保てるのかな?
あ、では、一晩お願いします!』
こうして、椿姫はこの病室に泊まる事になった。
医師たちがいなくなって、他に誰もいないことを確認する。
『カタクリさん、鍵ってこの部屋あるんですか?』
カ「鍵?」
『はい。扉に鍵かけれるなら、ファー取って欲しいなって・・・』
カタクリは椿姫の回答にすぐ行動をおこした。
扉の周りに人がいないことを確認して、鍵をかける。外から中が見えないことを確かめてから、自身のファーを取った。
『やっぱり、カタクリさんの素顔ってカッコ良いですね。
本当、好きだなって///』
カ「椿姫くらいだ。そんな事を言うのは。」
『...カタクリさんはホテルですか?』
カ「いや、ここにいようとしていたが?」
『許可は?』
カ「とっくにもらっている。」
『え?どこに寝るんですか?』
カ「そこのソファーでいい。」
この個室はVIP用の部屋らしく、室内には大きめのベットと立派なソファーが置いてある。
『・・・そういえば、ここって病院ですよね?
まるでホテルのような作りで忘れてましたが、なぜこの部屋に?
私、こんな部屋使えるお金もないですよ?』