社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第21章 怒りの拳
そして椿姫の両側にいた男たちにも、ジェリービーンズを放って気絶させたのだ。
ジェリービーンズさえも強力な武器にしてしまうカタクリに、破戒僧組東北支部の組員は怖気付いてしまう。
その隙を見逃さず、カタクリは一気に間合いを詰め、椿姫の付近にいる男たちを投げ飛ばし、椿姫の元へ駆けつけた。
カ「椿姫っ!大丈夫か?!」
カタクリは椿姫を守る様に男たちに背を向けると、椿姫の手足の拘束を解いた。
カ「っ!(裸足か。だいぶ冷えている。
家から連れ出されたということは、靴も履かされないままだったか。
時期的にも靴下等は履かなくて良いが、ここじゃあ寒すぎる。
それに、この床は石。冷たかっただろうにな。)」
『うぅっ・・・痛っぃ・・・』
ずっと後ろ手に縛られていた椿姫の腕を解放させた後、慎重に腕を前に持ってこさせながら、椿姫を抱き抱えるようにして身体を反転させた。
片手で椿姫の背中から肩を抱き、携帯のライト機能を使って椿姫の身体の状況を確認しようと光を当てた時に、目を見開き絶句したのだった。
カ「はっ!なっ・・・これは?!(なんという事だ。)」
椿姫の状態は酷いものだった。
椿姫が抵抗しながら暴れたことと、先程掴まれたせいで一纏めにされていた髪の毛が乱れ、頬には打たれた跡がある。
シャツは引き裂かれ肌は見えているし、ブラもズラされて胸がほとんど見えてしまっている。
椿姫の履いているジーパンも、尻より少し下の方まで脱がされた状態だった。
さっきまでは遠くからしか確認出来なかったことと、椿姫がうつ伏せの状態だったこと、薄暗いため良く見えていなかったため、ちゃんと椿姫の状況を知ることが出来なかった。
しかし、今ちゃんと光を当てて確認したことで、まるで強姦しようとしていたことを物語る椿姫の格好に、男たちへの怒りが更に増幅させることになった。
『ぅ...カタ..クリ.....さ、ん?・・・』
カ「椿姫・・・すまねぇ。
(俺がもっと早く、もっと詳しく椿姫の家の状況と、この組のことを調べていたら・・・
もっとしっかりした対策をとっていたら・・・
こんなことには・・・)」