社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第20章 姉の策略
『・・・そうだけど、何が聞きたいの?』
柚姫「別になんでもないけど、ちょっと気になっただけ。」
母「そうよ。特に理由はないゎ〜。はいお茶。」
母は椿姫の近くのテーブルにお茶を置く。
『あ、ありがとう。
(・・・ん?なんかこのお茶、すんごい綺麗な色してるなぁ。珍しい。スズッ・・・味も美味しい。こういう時って、大体出がらしか、出たてのうっすいのなのに、なんで姉さんに渡すようなものが私に用意されたんだろう?
・・・みんなの目もおかしい。なんか変に泳いでるなー。
これは何かあるな?)
ところで、姉さん。晃輝さんはまだ迎えに来ないの?
そろそろ1ヶ月たつよ?本当に大丈夫なの?』
柚姫「ははは〜、うん。平気だよ?」
『・・・ふぅーん。あまりにも離れすぎてると、浮気とかされない?』
柚姫「ギクッ」
父「何言ってんだ。可愛い柚姫が浮気される訳ないだろう?
椿姫ならすぐされるだろうがな!
まず相手がいないなら、検証のしようもないな。笑」
『相変わらず酷い言いようだね、お父さん。』
久々に家族4人で話をしていると・・・
♪ピンポーン♪
来客を知らせる鐘が家中に響いたのだった。
椿姫以外の3人はその呼び鈴の音に身体を硬直させた。
『お客さんだね?出てこようか?』
母「い、良いわ椿姫ちゃん。私が出るから。」
『あぁ、うん。分かった。(椿姫"ちゃん"?)』
椿姫は初めて言われたちゃん付けに疑問に思った。ちゃん付けは今まで両親に言われたことがないからだ。
リビングで待っていると、とある男たちがリビングに入ってきた。
「おい、ここに國生 柚姫はいるなぁ?」
『(えっ?!何?)』
黒スーツでガタイの良い、いかにも怪しい男たちが3人ズカズカと椿姫たちの前に来た。
柚姫「こ、この子よ!この子が柚姫よ!」
『えっ?!姉さん?』
柚姫は咄嗟に椿姫を差し出すが、
「違ぇなぁ。・・・お前だろ?
ちゃんと顔は知っているんでな。」
最初に聞いてきた先頭の男の後ろで、別の男が柚姫を指さした。
柚姫「チッ...知られてたか。」
『これって、一体どういうこと?』
「おや?家族には教えてねえのか?」
男達は椿姫と両親を一通り見やる。