社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第19章 NGワード
『コクリ)...本当は仕事や生活だけで言ったら、
メインドーナツの給料とか、対応とかの契約的にも、こっちにいる方が断然稼げるし、生活に心配ない。勤務時間も休日も安定している。
この間、近藤さんからもらったうちの新しい契約書を見ても、雲泥の差がある。
それも考えても、メインドーナツに行かない理由なんてないし、即答で『行く』って言うよ。
でもね、私のメンタル的には結構キツいんだ。
近くにいるのに、想いを伝える事もできない。交わる事もない相手が目の前にいて、いずれはその人の隣に見合う女が現れると思うだけで、嫉妬で狂いそうになる。辛くなる。
だから、行くか行かないか答えられずにいるの。』
彰子「そう・・・でも、カタクリさんを好きになるのは必然だと思うわ。そこだけは男を見る目あると思うし・・・
さすがにカタクリさんは、一番囚われている好きだった彼と似てるところなんてないでしょう?
今までと違うんじゃない?」
『・・・そのことなんだけどね、実は最近になって・・・アイツに、悠吾に会って思い出したことあるんだよね。』
彰子「なぁに?まさか似てるところでもあったっていうの?」
『アイツに会った時に、今までの思い出がよみがえってきた。
そして、アイツの家族もね。
アイツは・・・悠吾は、4人兄弟の次男だってことを忘れていたの。』
彰子「えっ?!次男?!カタクリさんと同じ?」
『そう。
悠吾には、兄と弟と妹がいるの。地元だから、同じ小学校だったから、その兄妹も知っている。
まあ、カタクリさんはもっと兄弟が多いから、まるで長男みたいな感じに思えるけど、でもやっぱり2番目っていろいろ見てるんだよね。
すぐいろんな所に気が付く。
そんなところも似ていた。
なんで忘れていたんだろうね?
それを思い出したら、罪悪感しかないの。
カタクリさん相手でも、悠吾の面影を探していたんだ。だから、カタクリさんを好きになったんだって。
結局私は、悠吾の面影を探すくらい、今でも悠吾が好きなんだ。忘れられないんだ。
あの頃、小学校の頃のやり取りが一番の青春だったから尚更なのかな?
そう思ったら、カタクリさんに悪い気しか起きなくて、申し訳なさ過ぎて・・・だから私は近くに入れないの。
もし仮にカタクリさんが私の事好きでも、悠吾と重ねてしまいそうで・・・そんな自分が嫌なの。』
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