社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第19章 NGワード
彰子「初めて会った時って?店舗査定の時じゃないでしょ?!」
『うん。・・・5年前の私の発表で会ったからずっと。』
彰子「随分前から好きだったのね?」
『うん。でも、自覚したのはついこの間だよ。
その時に確証を持った。』
彰子「この間って言ったら、接客コンテストの時かしら?」
『そう、その時だよ。』
彰子「キッカケは何だったの?」
『・・・接客コンテストの後パーティー会場が万国グループのホテルで、宿泊もそこのホテルだったのは言ったよね?
その最上階にBARがあるの。』
彰子「前に椿姫ちゃんが4週間泊まったホテルよね?
あたし、あのホテル調べたことがあって、どれもこれも一級品ばかりね。最上階にBARがあるのもチェックしてたわ。
1度行ってみたいって思ったもの。」
『そのパーティーの後にカタクリさんが話があるって言って、終わったらBARに行っててくれって言われたの。
自分は応対が残ってるからって言って。
BARで飲みながら待って、まだ時間がかかるのかな?って思ってマスターにおかわりをもらって飲んでた時に、知らない男に声をかけられたの。
私に声をかけるなんて物好きがいたもんだなーって思いながら、なれなれしく肩を抱いてきた。「男を待ってる」って言っても、聞こえなかったように自慢話ばかりしてきた。やれ自分の父はすごいだの、生まれ持ってのリッチで金持ちだのいろいろね。
私も気持ち悪くなって拒否しても、今度は腰に手を回してるしで、どうしようと思ってた。
なんで私なんかに話しかけてきたんだろう?って思ってたんだけど、ふと思い出したの。
その時の自分の変わった姿を。まるで魔法にかけられたように見違えた自分の姿に、納得したと同時に絶望した。
この男は、私自身ではなく、美しい女であるという事だけで、声をかけてきたんだって。』
彰子「パーティーの時の椿姫ちゃんの写真を小林さんから見せてもらったけど、確かに綺麗だったわよ。
でも、その美しさは椿姫ちゃんから出ている輝きにも見えたけど・・・」
『彰子ママ、フォローは良いよ。苦笑
・・・その男にどうしようかと戸惑っていたら、カタクリさんが助けてくれたの。
その時に、カタクリさんはいつも私の事、見ていてくれた、親身になってくれた、私自身を気にかけてくれたって。』