社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第18章 過去1番の男
その日の夜。
椿姫は帰ってきてすぐ風呂に入りに行った。
椿姫が風呂に行ったのを見計らって、椿姫の部屋に侵入した人物がいた。
??「もうー、椿姫ったら、中々帰ってこないから、この時間しかタイミング無いじゃない。
アイツに聞いてもどうせはぐらかすだけで、答えはしないし。
でもさすがにカタクリさんのお名刺くらいは貰ってるわよね?!
ちょっと拝借して〜、連絡先を〜。」
室内に侵入したのは姉、柚姫だった。
柚姫はどうしてもカタクリと繋がろうとしていた。
いつもは椿姫が帰ってくる前に柚姫は寝てしまうため、部屋に侵入して鞄を漁る時間が合わなかったが、今日はタイミングが合ったため、侵入を試みた。
柚姫「もう!なんで?!どこにも無いのよ?!」
椿姫が仕事へ行っている間に、何度か部屋に侵入して部屋にカタクリの名刺は無いか、繋がる物は無いかと漁ったがそれらしいものは見当たら無かった。
椿姫の部屋の中にあるものは余計なものはなく、物の少ない殺風景の様な部屋だ。
というのも、昔から柚姫ばかりに物を与えていた両親は、
椿姫に必要最低限の服と文具、鞄しか買っていなかったし、高校のバイト代も取り上げられ(これが柚姫へのお小遣いにまわっていた)、就職してからも必要な物を買うのに精一杯で、余分な物を買う余裕が無かったのが現状だ。
そのため、椿姫の部屋の捜索はすぐに諦めがついたが、無いのならいつも持ち歩いている鞄の中だろうと思ってこの犯行に及んでいる。
見つからないのは勿論である。何故なら、カタクリから貰った名刺は、今椿姫が風呂場に持っていった携帯の手帳型カバーにはさめているのだから。
柚姫「この中に無いのなら車?
いや、携帯にしまってるかしら?......ん?」
柚姫は椿姫の鞄の中に2枚の用紙を見つける。
その用紙は今日渡された椿姫の今の会社の新しい契約書と、以前カタクリから貰ったメインドーナツの契約書だった。
柚姫「これって...アイツ、メインドーナツにも声掛けられてるの?!
・・・・ん?待てよ?・・・いい事考えちゃった。」
柚姫は2枚の契約書を見て、何やらよからぬ事を思いついた。
柚姫「アイツが出来て、私に出来ない事はないゎ。フフッ」