社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第17章 すれ違う気持ちと姉の存在
お昼頃に地元へ帰ってきた椿姫は、両親への少し多めのお土産を片手に実家に帰ってきた。
『ただいまー。
・・・あれ?この靴・・・誰の?』
玄関に椿姫の見たことのない女性ものの靴を見て、誰かのお客さんか?と思い、2階の自分の部屋に荷物を置いた後、お土産を持ってリビングに降りてきた。
リビングへの扉を開ける前に、両親の笑い声とある女性の話声が聞こえてきた。
『(この声・・・まさか)』
嫌な予感がした椿姫だが、知っている声なら入らないわけにはいかないと思い、扉を開けた。
案の定椿姫の最も会いたくない人物が、この家にいたのである。
『ただいまー。姉さん来てたんだ?』
柚姫「椿姫、お帰りー。あんたまた東京に行ってたの?」
母「あら、椿姫。今日この後仕事なの?」
『いいや、休みだけど・・・これ、お土産。』
椿姫は両親に買ってきたお土産を渡した。
母「そう・・・あら~万国グループのお菓子じゃない~。
美味しいのよね。柚姫ちゃんも食べるわよね?」
柚姫「うん!食べる~。椿姫、あんた珍しくセンスのいいの買ってきたね。」
『まぁ・・・ね。姉さんいつ来たの?』
母「柚姫ちゃん、お茶おかわりは?」
柚姫「もらうよー!昨日来たの。」
母「椿姫は?いる?」
『うん、いる。えっ?!昨日?すれ違いだったんだね。』
柚姫「そうだよ〜まさか、椿姫が東京に行ったなんて思わなかったゎ〜。
で?何しに行ってたの?仕事?」
『仕事だよ。
接客コンテストって言うのがあって、それに出てきた。』
柚姫「接客コンテスト?メインドーナツの?」
『そうそう。良い経験だったよ。』
母「あんたはどうせそんな大したことなかったんでしょ?
はい、柚姫ちゃん、お茶。」
柚姫「ありがとー。鈍臭いあんたが、出れるわけないでしょ?
手伝いとか?」
母「はい、椿姫、お茶。そうねー。行ったのだって、手伝いとかでしょ?!
もし、出れたとしても、前説みたいなもんじゃないの?
顔もイマイチだし、接客も適当なんでしょ?」
『ありがとう。
適当なわけありません。しっかりやってるよ。
それが認められて、コンテストに出てきたんだから。
手伝いじゃないよ。』