• テキストサイズ

社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第17章 すれ違う気持ちと姉の存在



翌朝、椿姫は朝早くから行動していた。


昨夜のあの後ひとしきり泣いて落ち着いた頃に、シャワーを浴びて、パーティーの時の魔法を落とした。

シャワーをする前に見た自分の顔は酷かったが、泣く前の綺麗に仕上げて貰った自分の姿を思い出して浴槽でまた泣いてしまった。

シャワーから上がる時に、"これは翌日、目が腫れるな"と思い、部屋にあるフェイスタオルを濡らして冷蔵庫に入れておく。翌日の目の腫れ対策だ。

そして、さっと化粧水や乳液を顔に塗り、髪を乾かしてベットに入った。

朝はいつもの時間で起きてしまい、起き上がると見事に目が開かない程瞼を腫らしてしまった。

椿姫は起きてすぐに冷蔵庫を開けて、夜に入れて置いたタオルを取り出すと自分の瞼にそっと乗せる。

冷えたタオルを当てながら、別のタオルを熱めのお湯に漬けて絞り、冷えタオルを一旦外して温めたタオルを当てる。しばらくたったら冷えタオルをまた瞼に当てる。これを数回繰り返す。冷えタオルの全面が冷たい部分が無くなる頃には、瞼の腫れは落ち着いた。

その後はメイクや着替えを行い、昨夜着ていたドレスを整えたベットにそっと置いて、パンプスはベット近くのドレスの裾側に並べた。ネックレスはテーブルに置いた。

『そう言えば、昨日部屋に戻ってきたのは0時過ぎてたな。
このパンプスも、ガラスの靴みたい。
パーティーの後にカタクリさんと話をした。まるで舞踏会のあとに王子様と踊って、0時に慌てて城から飛び出すシンデレラ。

フフッ。でも違うのは、ドレスの色とタイプ、髪型、それにシンデレラは飛び出す時は片方の靴を落とすけど、私は両方の靴を置いていく。
シンデレラになんて、私はどう頑張ってもなれないんだから。』

そう言って椿姫は荷物を持ち、部屋を出ていった。
朝食も付いていると言われたが、食欲が無かったため食べずにホテルをあとにする。

椿姫はカタクリへの想いと決別する様に、足早に東京を出て地元に帰るのだった。


/ 427ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp