社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第17章 すれ違う気持ちと姉の存在
『冗談を・・・こんな私が、"もとが良い"わけないです。
自分でもわかってますから。』
カ「なぜ・・・」
『そんなことより、結構時間たってしまいましたね。
そろそろ部屋に戻ります。』
カ「椿姫、お前は、」
『まだ何かありましたか?』
カ「・・・いや、またの機会にしよう。
ゆっくり休め。明日は自由だろう?土産にうちの兄弟たちの店の菓子を買っていくと良い。」
『はい。そうさせていただきます。』
カ「椿姫、何度も言うが、何かあればすぐに連絡してくれ。
なんでも力になる。メインドーナツ社長として会社から守る事もできるし、友人としてシャーロット家を利用していろんなヤツから守る事もできる。さっきみたいにな。
電話でもいい、LINEでもいい。なんでもいいから何か不安な事があれば連絡をくれ。
良いな?」
『・・・はい。わかりました。それでは失礼いたします。
(本当は、さっきのカタクリさんの回答がすごく不安だったのは、言わないでおこう。
カタクリさんは私と一緒になる事を、付き合うことを望んでいない。
私はカタクリさんにとって、唯一の友人であると同時に、女として見れない存在なんだ。
私が欲しいのも、会社ですごい力になるからそれが欲しいだけ。唯一の友人を失いたくないだけ。
もうこの気持ちには蓋をしよう。想っていても実らないから意味が無い。
いつか、私にも王子様は現れるのだろうか?
人生の伴侶も見つからず、女として・・・人間としての幸せも掴めずに、一生独りで生きて独りで死ぬのかな?
・・・多分後者だな。)』
時刻は0時になろうとしていた。
椿姫はBARから去りながら、これからの自分の人生を考えていた。
"自分には運命の人はいない"と覚悟しながらも、"運命の人がいて欲しい"と密かに願いながら、自分に宛てられている部屋に入り、そのままベットへダイブする。
室内で独りになると、椿姫は途端に溢れ出した涙を拭うことはできなかった。