社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第17章 すれ違う気持ちと姉の存在
会話を終えた2人は、少し気まずい雰囲気を残しつつ世間話程度の話をする。
『あ、そう言えばカタクリさん?
私の部屋が以前よりすっごく豪華になっていますが、あの部屋はなんですか?
アメニティー類も一段と高級なものになってましたし、メイク道具まであるなんて...』
カ「椿姫の今日の部屋は確か...ジュニアスイートじゃ無かったか?」
『?ジュニアスイートって?・・・もしかしてこのホテルでも上位の部屋じゃ・・・』
カ「あぁ、スイートの次だな。」
『ス、ス、ス、スイートの次って!
なんでそんなに良い部屋を私に?!
もっと他にそう言った対応しなきゃいけない人、いたでしょう?!』
カ「いいや、今回は椿姫が1番適任だからそうしたんだ。
いつもの事だ。気にするな。」
『いやいやいやいや、気になりますよ!なんで私が今回は...って、”今回は”?』
カ「あの部屋はいつも、コンテストで特にメインドーナツに引き抜きたいと思ったヤツに宛てている部屋だな。
今回のコンテストは椿姫を1番引き抜きたいと思ったからな。」
『私が接客コンテストで最優秀賞を取ったからあの部屋なんですか?』
カ「普段ならそうだが、今回は違う。
椿姫が最優秀賞を取らなくても、もとからあの部屋は椿姫の部屋だ。必然だ。」
『...接待用の部屋みたいな感じですか?
私がもとからあの部屋だと決まっていたのは?』
カ「そういうことだ。
さっきも言っただろう?椿姫がずっと前から欲しかったと...
だから今回の接客コンテストに来ると言ってくれる前から、椿姫用の部屋として最高の準備をしたんだ。」
『もし、私が来ないと言ったら?』
カ「それは無いだろう?お前は接客コンテストに出たかったみたいだし、今回は椿姫と直接連絡を取っても問題ない間柄になったんだ。
だから、今回は今までよりもより力を入れた。
そのドレスも、セットも全て、椿姫に似合うものしか用意していない。
あとは、担当者をうちの中でも一番腕の良いヤツに任せた。
そしたら、想像以上だったな。」
『馬子にも衣装ですか?』
カ「そんなものではない。
お前はもとが良いから、ドレスに負けないほど輝いているぞ。」