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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第16章 真実



カ「何度も言われるうちに、突破口を見つけようとした。

それで見つけたのが接客コンテストだった。タイミングも丁度良かったしな。接客コンテストに合わせて引き抜きのルールも変えた。

もとから計画していたコンテスト内容も、店長は2週間の研修で接客を叩き込まれるし、直営店の社員は定期的にトレーニングを入れている。店長以上の役職のあるヤツは論外。指導する立場が出てもつまらんからな。

だから最初は一般の部しかやってない。」

『それと私の引き抜きはどう関係が?』

カ「最初の時点ではお前は一般社員だった。だから一般の部の対象者に入る。丁度良かった。

お前が出れば最優秀賞は間違いない。
すぐに色々とルールを決め、接客コンテストを開催させた。」

『...えっ?それじゃまるで、私のための?』

カ「そうだ。接客コンテストの1番の目的は、椿姫のためのコンテストだったんだ。」

『っ?!...っでもっ!私は』

カ「言いたいことは分かる。俺もやられたと思ったからな。」

『...』

カ「お前はあの発表のあとすぐにSVになったな。それも、接客コンテストを開催する発表の直前でだ。

そうなると、一般の部には出れねえ。先にやられたよ。」

『...それじゃあ、』

カ「お前の会社は椿姫に、コンテストに出て欲しくなかった様だな。

発表前だったから引っこ抜きの話はまだしていなかったが、どこからか聞きつけたんだろうな?お前が引き抜かれると。」

『...』

カ「お前が対象外になったと知り、慌てたさ。だから翌年からは盛り上げるためと称して、特別審査枠も用意した。これも椿姫を引き抜くためだ。」

『これも?...でも私は』

カ「お前の会社には散々嘘をつかれたんだ。

本当は特別審査枠を作ってからも、ずっと候補で椿姫の名を上げていたんだ。毎年な。

それを巧妙に隠し、お前には”入っていない”と嘘を言い、俺たちには”本人が出たくないと言っている”と言ってな。」

『じゃあ、まさか、近藤さんは騙して...なんで?謝礼まで貰えるのに...』

カ「謝礼を貰うよりも、おそらくお前の生み出す金の方がより高いと踏んだんだろうな。

絶対に手放す気はねぇらしい。だから、去年俺が店舗査定に行くついでに探ろうとしたんだ。」

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