社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第16章 真実
カタクリは椿姫をエスコートしてカウンターに座らせると、マスターにドリンクを注文し、自身も椿姫の隣に腰掛ける。
カ「今日のパーティーは楽しめたか?」
『はい!とっても。もう食べ過ぎってくらい。
また太っちゃう〜って笑』
カ「椿姫はもう少し太った方が良い。
お前の細さはまだ心配だ。またぶっ倒れかねねぇな。」
『大丈夫ですよ〜。最近は食べる時間が増えて、気がついたら口に何か入れてますからね笑』
カ「それでいい。なあ、マスター?」
マスターは出来上がったドリンクをカタクリたちの前に置くと、カタクリの問いかけに答える。
マスター「えぇ、そうですね。國生様はふくよかな方が可愛らしいです。」
『マスターまで...私これでも、ここ数年で1番太っちゃったんですよ〜。これ以上太ったら、着る服無くなっちゃう。』
カ「それでも、今は普通より痩せてるくらいだろう?
着る服がないなら、買えばいい。」
『カタクリさーん、私の給料少ないのわかってますよね〜。
そんな下手に色々買えないのに〜。』
カ「そういうのも、うちに来たら色々買えるぞ。」
『???...ん?え?う?あ?は?
うちに・・・・?どーゆー事?』
カ「そのままの意味だ。
椿姫、話というのはそれなんだ。」
『・・・引っこ抜き、と言うやつですか?』
カ「あぁ。そうだ。」
『なぜ、私を?今のタイミングで?』
カ「今のタイミングだから言えるんだ。」
『それは、接客コンテストに関係して、ですか?』
カ「あぁ。椿姫が、特別審査枠で最優秀賞を取れたから話が出来るんだ。」
『・・・詳しく聞いても良いですか?
なぜ引っこ抜きというものがあるのか、なぜ私なのか。』
カ「全て話そう。」
カタクリは椿姫に説明を始めた。
その内容は椿姫にとって驚くべきものであった。
まず、メインドーナツ本社は基本的に引っこ抜きなどはしない。いくら良い人材がいたとしても、会社同士の間が悪くなってはいけないからだ。こういう繋がりが後に大事になる。
次に、引っこ抜きをする場合は対象者に希望を聞き、OKならメインドーナツはそれなりの謝礼をその企業に支払う決まりだ。
こう言ったことを含め、契約の際には他にも色々説明される。