社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第15章 報告と着飾った姿
~ カタクリ Side ~
接客コンテストが終わり、片付けを行う部下をしばらく見守ったあと、自身がいつも移動している車に乗りホテルへ向かう。
受付をしていく今回のパーティー参加者を尻目に、もとから宛てがわれている部屋に向かった。
この部屋には事前にパーティーで着るスーツや着替えを送っていたため、軽くシャワーを浴び軽く休憩する。
しばらくベットに横になり、夜のパーティーに備えておく。
大抵のパーティーなら特に休憩する程でもないが、今回は主催者ということもあり、下手な真似は出来ない。
挨拶の内容やシミュレーションを事前に用意しておく。
一通りシミュレーションを終わったあと、パーティーの準備すれば丁度良い時間になり、部屋に用意していたスーツに袖を通す。
そこでふと、椿姫が無事に最優秀賞を受賞したことに喜びつつ、どんな姿でパーティーに参加するのか楽しみにしながら、自身の準備を終える。
パーティーの開始時間前にはいつも担当の部下が呼びに来るため、室内で待つ間、ずっとさっきの椿姫の接客を思い出していた。
「あれは今までにねぇ。椿姫が出てきてすぐに会場内の空気が変わり、
始まった瞬間に会場内の世界が変わった。
あれは1対1の接客ではなく、1対会場内全員だった。皆、見入っていたな。まるで自分が、椿姫に接客されているかの様に。
ひとりひとりをすくい上げて、気持ちの良い対応をしている様だった。
また、腕をあげたか?俺の予想は当たっていたが、それ以上だった。
あれはアイツが最優秀賞じゃねえと、反感くらうな笑
・・・今日のパーティーは出るように言った。本人はドレスコード希望してなかったが、無理にでもやれと指示したから、最高の出来にしてるだろうが・・・仕上がりが楽しみだな。」
しばらくふけっていると、担当の部下が呼びに来たため、部屋を出る。
部下と共に会場の入口に着き、1人会場内へ入る。
カタクリが会場に入ると、我先にと挨拶をしようとしてくる各企業の重役たちが、カタクリの周りに集まるのだった。
周りに集まる各企業の重役たちを相手にしつつ、本心は椿姫のもとへ行きたい気持ちを抑える。