社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第15章 報告と着飾った姿
椿姫のドレスコードが始まって2時間後・・・
「國生様、出来上がりました。」
「やはり、素が良いと仕上がりも違いますね。」
椿姫は全身鏡の前に立ち、自分の仕上がった姿に驚きを隠せずにいた。
『これが・・・私?
凄い違い。』
「やはり、このドレスが1番似合いますね。」
「カタクリ様にお似合いに映るでしょう。」
『?なぜカタクリさんが?』
「フフフ...それでは、最後にこの靴を。」
椿姫は差し出されたパンプスに足を入れ、動きやすさを確認する。
「ヒールなどはあんまり履きなれていないと思いましたので、ヒールでも歩きやすく、比較的違和感の無いものを選びました。」
「・・・大丈夫ですか?
歩きづらかったり、キツい場合は言ってください。」
『いえ...凄くピッタリです。歩きやすいし、ヒールを履いてる感覚がない・・・』
「良い物は、なんでもとことんこだわって作られているんですよ。」
『でも、こんな良いものじゃなくても、靴ぐらいなら私のパンプスでも...』
「いいえ、ここは、このスタイルは必ずこのパンプスをお使いください。」
『でも、靴って1番汚しそうだし、』
「良いんですよ。それに、靴って1番大切なんですよ。」
「”素敵な靴は、貴方を素敵な場所へと連れて行ってくれる”」
『?素敵な場所へ?』
「フランスの言い伝えです。これから國生様が、素敵な場所へ行けるような1歩を踏み出せる様におまじないを込めて。」
「私達からの餞別です。どうぞお受け取りください。」
『・・・』
椿姫は自身の足元を見ながら、自分が本当に素敵な場所へ行けるのか考えていた。
「さぁ、それでは会場へ向かいましょう!」
「開始はまだ先ですが、挨拶などあると思います。」
「國生様、どうぞ会場へ。私達もお供いたしますので。」
椿姫は担当者2人と共に会場へ向かう。
会場の出入口には簡単な受付があり、簡単に受付を済ませる。全員揃うのを確認するための受付で担当者と別れると、椿姫は会場内へ入っていった。