社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第13章 君を救いたい
彰子「そう...先に店長研修を受けた理由も、その計画の内に入っているのよね?」
カ「・・・その方が引き抜いた後スムーズに事が進む。
だからお前たちの会社を知った上で先にそれを入れた。」
彰子「なるほどね。」
カ「彰子。
今まで、椿姫の状況や立場を俺に教えてくれた事に感謝する。」
彰子「何よ。いきなり。」
カ「改めて言う。
俺は椿姫が好きだ。
だから、椿姫を失いたくない。
椿姫が倒れたと聞いた時、頭が真っ白になった。
椿姫を失うかもしれないと思った。
その時に椿姫が大切な存在だとハッキリわかった。
それは友人でもない想いだということにな。」
彰子「・・・カタクリさん、今まで恋とかしたことあるの?」
カ「ねぇな。
俺は生まれてから46年間、恋なんてして来なかったし、することも無いだろうと思っていた。
ある事情があったからな。
そのせいか、女は寄ってくることはあった、遊んだこともな。だがソイツらは皆、事情を知ったらすぐ離れていった。
・・・椿姫だけだった。事情を知っても離れるどころか、より近くにいてくれようとした。
受け止めてくれた。普通だと言ってくれた。個性だと言ってくれた。
俺はこれから、椿姫程の女にも、椿姫以上の女にも出会うことは無いだろう。
可能性としては次は46年後...軽く90超えてる・・・ジジイの歳になったら本当の意味で誰にも相手されなくなる・・・
だから椿姫だけなんだ...」
彰子「カタクリさんも今まで色々あったのね?
・・・でも、椿姫ちゃんも手強いと思うわ。
過去に色々あったみたいだし。」
カ「フンッ、受けて立つだけだ。
自分の気持ちに気が付いたら、止まってなんていられねえ、歳の差なんかも関係ねぇ。
俺はただ、椿姫を守って、愛していくだけだ。」
彰子「そう・・・」
カ「・・・今回の椿姫の入院費は、俺が支払う。
最近の給料も、ちゃんと入っていなかったみたいだしな。」
彰子「あら、やっぱり。
最近おかしいと思ったのよね。」
カ「このことはわざわざ椿姫に言わなくて良い。」
彰子「なら、今日カタクリさんに会ったことは内緒にしておいた方が良いわね。」