社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第12章 気付く恋心
本間「利用する?」
彰子「えぇ。あの子はお店に穴を開けられないと思って、出来上がったシフトには絶対に答えるわ。
そこを利用してわざとキツキツのシフトにする。
少しの余裕も与えないのよ。変に余裕を与えると逃げる可能性もあるからね。」
本間「年末年始もいるメンバーでできるほど売上もシフトも余裕だったのに、なぜまた國生さんに固執するんでしょうかね?」
彰子「許せないんでしょう?1人だけ長期間東京にいたんだから。
メインドーナツの本社の対応はうちとは違う。
休みももらえただろうし、勤務時間もゆるゆるだったろうって。
この忙しい期間にわざわざぶつけられたことに、腹立っているからでしょうね。」
本間「今まで、國生さんまともに休みも勤務時間の融通も無かったから、別に良いと思いますけどね。
私は賛成でした。」
彰子「あたしもよ。
でもうちの本社の人間は違うわ。椿姫ちゃんがいてもっと取れたであろう売上が無くなったっていうのと、
・・・頭の固い古い考えのクソジジイ共の考えよ。
あたしたち店長が男で、あの子が女だっていう事、それだけでどういう思考か、わかるでしょ?」
本間「・・・せめてあの監視カメラが無かったら、まだ何とでもなるのに・・・」
彰子「あたしも抗議したけど、取るのは禁止されている。
防犯目的だって届を出してるみたいだけど、絶対椿姫ちゃんを監視するために入れたんでしょうね。
せっかく東京で体重を増やしてきたのに、行く前よりさらにガリガリになっちゃったじゃない!
早く何とかしないと椿姫ちゃん倒れちゃうわ。
カタクリさんに連絡したいのに、全くあたしの連絡に反応してくれないし!
もう!椿姫ちゃんを助けてくれるのは、カタクリさんだけなのに!!」
2人の会話にもあるように、椿姫が東京へ行っている間に店内の至る所に監視カメラが設置された。
死角の無いように配置された数台のカメラは、駅前店と限らずイオン杜丘店とサンドイッチ店のすべての店舗で設置されてしまったのである。
このカメラにより、本社の人間は常に店に椿姫がいる事をモニター上で確認し、休憩しようものを発見したら、即店に電話する流れになっているため、本当の意味でどうしようも無くなってしまったのである。