社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第10章 素敵な素顔
カ「椿姫も色々あったんだな。」
『ええ・・・もう、癖以上ですね。笑』
カ「椿姫、俺の本当の姿を見ても、嫌わないでくれるか?」
『それは性格に関係しますか?』
カ「それには関係しない。」
『なら、大丈夫です。
カタクリさんの優しい性格は変わらないのなら、なんでも受け止めますよ。』
カ「・・・・これが俺の本当の姿だ。」
カタクリは覚悟を決めて、口元にあるファーに手をかけ、ゆっくり解いていく。
椿姫はカタクリの本当の姿に目を丸くする。
カ「・・・醜いだろう?
これのせいで俺は」
途端に椿姫がカタクリのもとへ近づき、カタクリの頬へ両手を伸ばして色んな角度から見始めた。
カ「・・・どうした?」
『普通ですよね。強いて言うなら、この頬の縫い跡ですね。
これがどうしたんですか?やっぱり口元さらして、色気にやられた女が近付かないようにするための女避けだったんですね。』
カ「いや!違う。
何が普通だ!この牙が見えないのか?!」
『・・・これって整形ですか?』
カ「嫌、生まれつきだ。」
『生まれつき!凄っ!他の人と違う!カッコイイ!』
カ「カッコイイわけあるか!気味悪いだろう。」
『どこがです?これだけでカタクリさんの内面変わるわけじゃないでしょう?!
・・・えっ!まさかこれ原因で何かあったんですか?』
カ「この牙が原因で、俺は周りのヤツらから、からかわれていた。”フクロウナギのようだ”と。」
『・・・フクロウナギってなんですか?』
カ「知らないか?」
『・・・ちょっと待ってください。今ググります。』
椿姫は携帯でフクロウナギを検索する。
そして、フクロウナギの画像を画面上に拡大して、カタクリの顔の横に携帯を並べ、見比べた。
『・・・』
カ「・・・似ているだろう?」
『・・・全く似てませんけど。
どこをどう見ても似てる要素ないんですが?
何故フクロウナギなんですか?』
カ「何を言っている?牙とか似ているだろう?」
『それだけ?!安直すぎない?!
最初言ったやつセンス無さすぎ!!
そいつ絶対流行だからっていって、全身流行ものでかき集めたチグハグなコーディネートするよ。
魚系だったらサメがしっくりくるゎ!
動物だったら、ライオンとかトラとか!
カッコイイの!!』