社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第9章 兄弟姉妹
【 From 彰子 】
椿姫ちゃーん、調子はどう?
楽しくやってる?
内容的にあなたのためになることが沢山あるから、
しっかり学びなさ〜い!
『フフフ...彰子ママ・・・』
【 From 椿姫 】
ちょー楽しんでるよー!
もうね、目からウコロがすっごい落ちすぎるほど
落ちちゃうってくらい笑
しっかり学んで帰るねー!
『・・・これで良し!っと。』
彰子にメッセージを送ったら、今度はまた別の人物からメッセージが届いた。
その人物と内容に椿姫は顔を顰めた。
『・・・何で連絡が来るかなー。
まぁ、多分母だろうけど・・・』
送られてきた内容に頭を抱えていた。
【 From ??? 】
ハロー、椿姫
元気?
あんた昨日、東京に来たんでしょ?
時間あるなら久々に何処かで会わない?
せっかくだから一緒に色んなところ回ろう?
『・・・この人には会いたくないんだよ。』
【 From 椿姫 】
久しぶり。
ごめんなんだけど、ずっと忙しいから
会えないと思うよ。
もし、時間できたらこっちから連絡するから。
『...何とかして、会う確率を減らさないとね。
相手が姉さんでも。』
そう、椿姫に連絡をしてきたのは、椿姫の実の姉である柚姫(ゆずき)だ。
柚姫は椿姫の3つ歳の離れた姉で、性格は正反対だ。
高飛車で、ワガママ。
全て自分が優先されて、何をしても許される。
みんなから愛される存在だと思っているのだ。
こういう性格になったのも、両親の育てかたが1番影響されている。
柚姫は産まれた時からとても可愛らしく、まるでお人形の様だった。成長するにつれ、美人になっていき、もちろん容姿も完璧だった。
対して椿姫は柚姫より可愛らしさがなく、成長しても特に美人や可愛らしさが増すでもなく、言うなれば普通の部類だろう。
そんな2人を見てきた両親は、所々で差を付けた。
習い事などは地元ではそんなに重きを持っていなかったため、そういうことはないが、
入学式や卒業式などのイベントを、全て柚姫に優先した。