第8章 店長研修は夢がたくさん

『あ、話こんでいるうちにもう30分たってしまいましたね。』

カ「そろそろ給仕担当が来る頃だろう。」

2人は話をしながらお菓子を食べていたため、ほとんど完食していた。

紅茶を飲みながら給仕担当が来るのを待つと、ものの数分で給仕担当がやってきて空いたお皿を下げていった。

カ「さて、研修について他に聞きたいことはあるか？」

『店長研修についてはわかりましたが、その後はどうなるんですか？』

カ「そういえば言っていなかったな。

事前に渡した書類には店長研修2週間、その後店舗巡回を2週間の計4週間としていたが、あれはお前の会社へ提出用の仮のものだ。」

『？本来の予定とは違うんですか？』

カ「あぁ、違う。そう言わなければ、お前の会社も納得しなかったろう。

店長研修が終わる28日に研修終了の飲み会を用意しているが、
その後の12月29日～1月3日の6日間は休みだ。」

『・・・年末年始で6日間休み？？？！！！！

えっ！店は？人足りないんじゃ？！』

カ「その期間の店の半分は休業している。

人が足りない店には休業している店の中でも、その期間は働きたいというやつを入れているから、人も足りている。

だから、椿姫が無理に店に入る事もないし、その期間に店舗巡回に入ったら逆に迷惑になる可能性もある。

せっかくだ、今回の年末年始はゆっくりしろ。」

『今の会社来て初めてです。年末年始の期間お休みなのは。』

カ「椿姫の場合は長期休暇自体も初めてなんじゃないか？」

『うう・・・失業期間抜くとそうですね。サービス業特有ですよ。』

カ「1月4日～11日が店舗巡回だが、間に1日休みを入れる。

そして、12日に地元へ戻るという流れだ。」

『休みが多すぎる！私の4年分の休日が一気に来るの？』

カ「お前・・・そんなに休みをもらえていなかったんだな。」

『年に1.2日ぐらいしかもらえていないので・・・』

カ「・・・・・・・・

そろそろホテルに行くか。聞きたいことがあれば、車内で聞こう。」


2人は来た時と同じ車に乗り、株式会社 万国の提携しているホテルに向かう。