第5章 貢ぎ癖の始まり(第13.5章2)
ホワイトデー1週間前
~ カタクリ Side ~
カ「中山、来週のホワイトデーに、椿姫宛に、椿姫の関係する店全部にコレを送ってくれ。
頼んだぞ?」
カタクリは秘書の中山に、書類を渡した。
秘書「これは・・・全て椿姫さん宛ですね。
了解しました。」
カ「わりぃな。」
秘書「いいえ。社長がやっと自覚して、私は喜ばしいと思っていましたから。」
カ「まぁ、椿姫宛で送っても、アイツのことだ。
1人じゃ食べきれないからと、店のヤツにも配るだろうがな?
それでも送ってくれ。
1番高いヤツだ。」
秘書「社長、合計3つも送るんですか?
流石に重いと言われそうですが?」
カ「ー。重いも思われようが、関係ねぇ。
絶対に全て送ってくれ。」
秘書「はい。かしこまりました。失礼します。
(これは送らなくても、椿姫さんは十分社長のことを・・・・
バレンタインは何も無かったというか、椿姫さんが倒れるとかの騒動のあたりでしたから、気にしてはいないようですが、それでもわざわざホワイトデーに贈るなんて・・・
余程お好きなんですね。)」
中山は荷物の手配の為、社長室を後にする。
カタクリはそれを見送ると、外に身体を向かせて思いふける。
カ「(椿姫。
糖分こそ力の源だ。
これでしっかり力を蓄えてくれ。
もう、お前のあの姿は見たくねぇ。
早いうちに、あの会社を潰さねぇとな?
椿姫を苦しめるあの会社を、木っ端微塵に!
椿姫、時が来たら、迎えに行く。
だから、お前はお前のまま、待っていろ。)」
カタクリの心の決意は、誰も知らない。
2022年3月14日
Whiteday