第4章 Attack of the Clones.2
部屋に帰り、湿布を剥がしてみるとなんと驚く程に傷跡が塞がっていた。
もちろん傷跡はまだ痛々しいのだが、麻酔剤でも塗られているのだろうか。痛みは全くと言っていいほどなかった。
焼け焦げてしまった服を取り合えず放り投げると、聖堂内であるためドレスローブを着る。これは師匠シャアクティの美しいドレスローブの着こなしへの憧れである。
他にもルミナーラ・アンドゥリィなど、エキドナにとっての憧れのジェダイは師匠だけでなく強き女性ジェダイと、聖堂いちの聖人、プロ・クーンだ。
脱線してしまったが、エキドナは着替え終わってすぐに部屋を出ると、評議室で待っているはずのオビワンが、既に髪を整え新しい服で待っていた。
「ごめん、待たせた?」
「いいや、大丈夫だ。行こう。」
オビワンを先頭に評議室に入ると、評議室にはヨーダとウィンドゥが険しい顔で話していた。
それから、2人はドゥークーに拘束された際に言われたことを事細かに説明する。
ヨーダとウィンドゥは終始難しい顔をしたまま、ただただ険しい顔でエキドナらの話を聞いていた。
「ドゥークー伯爵はシディアスが元老院を支配していると言っていましたが、信じられますか?私には信じられません。」
「ダークサイドに組したのじゃ、ドゥークーはな。嘘と欺瞞、疑いを作るのがやつのやり方じゃ。」
「いずれにしても元老院に十分目を光らせておく必要がありますな。」
「同感じゃ。」
ここの会話に関しては、エキドナはあまり腑に落ちなかった。
10年前から忘れたころに感じる違和感。仕組まれたように進んでいる物語の筋道。
ドゥークーを信じるとまではいかないが、その可能性がぬぐい切れないとは思って顔をゆがめる。
現に戦争は始まってしまったのだ。いのちを量産した兵士によって。
「君の弟子はどうした?」
腕の手術にアナキンを送り出したわけだが、そのような手術現在の技術では一瞬で終わる。
どうしたものかと思い出したようにエキドナが疑問に思っていると、オビワンは何食わぬ顔でさらっと答えた。
「アミダラ議員の護衛でナブーへ向かっています。認めざるを得ませんが、クローンがいなければ勝利はありませんでした。」
「勝利じゃと?勝利と言ったのか?勝利ではない。ダークサイドの帳が降りてきたのじゃ。始まったのじゃよ、クローン大戦がな。」