第22章 櫻井家+αの沖縄(どたばた)家族旅行!(前編)、の巻
(…ま、コレで大丈夫だろう)
俺は裕子さんに自宅マンションの住所を告げて電話を切った
それから
苦虫を噛み潰したみたいな顔をして俺をガン見している村上に、裕子さんが家に来ることを告げた
村上はそれを聞くと、益々苦い顔をして、小さく頷いた
(あんな顔しちゃいるけど、アイツだってまだ裕子さんのコトが好きなんだろうから、ちゃんとお互いの疑問と誤解を話し合えば…
…………ん?)
何だか熱い視線を感じて、腕の中の愛しの妻の顔を見ると
智くんが可愛いお目めを見開いて
少女マンガだったら、無数の星が散っていそうな程に瞳をキラキラ輝かせて、俺のことを熱心に見ていた
「さ、智くん?……どうしたの、そんな可愛い顔して…」
「……カッコいい////」
「え?////」
「スゴい翔くん…カッコいいぃ////」
智くんは、俺のシャツの端をムギュっと握り締めると、益々キラキラと瞳を輝かせて俺を見詰めた
(な、何がだ??)