第20章 ぷちバケーションin保養所、の巻
「バカじゃないの何が犯罪よっ!!」
顔を真っ赤にして怒鳴り出す彼女に、僕は言った
「だって、翔くんは絶対にエッチなんかしてない。」
「な、何で…」
「汗、かいてないもん」
「………え?」
僕は、サラサラの翔くんのおでこの髪を摘んで落とした
「翔くんね、凄く汗っかきなの。
本当にセックスして疲れて寝ちゃったんなら、滝のように汗かいた筈だよ」
「……」
僕は、黙り込んだ彼女の方を向いた
「あなたが何でこんなコトしたのかは解らないけど、こんなコトして傷つくのはあなたの方でしょ?
…もう、こんなコトしちゃいけないよ?」
「……どうして」
女の子は真っ赤になった顔を俯かせて、手を握り締めた
「何で、そんな風に言えるの?どうして少しも疑わないの?」
「疑う必要がないから」
僕は、にっこり微笑んで、真っ直ぐに彼女を見た
「言ったでしょ?翔くんを信じてるって」