第20章 ぷちバケーションin保養所、の巻
『電話も通じないんですか…携帯故障したんですかね』
「故障、じゃ…なぃと、思う…コール、は…する、から///」
何とか慟哭は収まったものの、沢山泣いてしまったので、僕は情けなくしゃくりあげながら言った
『アンタからの着信に出ないとなると、手元に携帯が無い可能性が高いですね』
「…ぅん///」
『まあ、携帯を落っことして探しているにしても、夜まで全く音信不通なのはおかしいですよね
…普通なら、一度戻ってくるでしょうし』
「…ぅん///」
『事故にしたって、身元が判れば大野くんに連絡が行くだろうし
…う〜ん、マジでどうしちゃったんですかね』
「…ぅ、ん///」
一度止まったハズの涙がまた溢れて来て、僕は慌ててソレを拭うと鼻をすすった
『大野くん、大丈夫?俺、今からそっち行こうか?』
心配そうな二ノの声
僕は首を振りながら言った
「…平気だよ///」
『平気なわきゃないでしょうが』
「…大丈夫…朝まで待って、帰って来なかったら…警察に、相談して、みるから…」
『そうですか』
「…うん///」
頷きながら、目をゴシゴシ擦っていたら、少し間を空けて二ノが言った
『…何かあったらすぐに連絡下さいね?
俺、何をしてても大野くんが呼んだらすっ飛んで行きますから』
「うん…ありがとう、二ノ///」
暖かい二ノの言葉で、少し元気になった僕は
電話を切った後、気分を変えようとお風呂に向かった