第19章 ライオンキング出張へ行く、の巻
「はぁ」
僕は管理人さんから差し出された小包を受け取った
差出人は、部長さん
(…何かな?)
しげしげと小包を眺める僕に、管理人さんが一礼して言った
「では、私はコレで…」
「あっ!ちょっと待って下さい!!///」
僕は戻り掛けた管理人さんを呼び止めた
「はい?」
「あの、管理人さんはもうお夕飯はお済みですか?」
「いえ、まだコレからですが…」
「あぁ、良かった///」
僕はニッコリ笑って、管理人さんに言った
「良かったら此処で食べて行きませんか?
実は作った夕飯を持て余してたんです///」
「え?良いんですか?」
「えぇ、捨てるしかないけど、勿体無いなぁって困ってたんです。是非」
「いやぁ、コレは有り難い!
出来合いじゃない夕食なんて、何年振りか解らないですよ!」
「うふふ、そうなんですか?(笑)」
「ええ」
管理人さんは嬉しそうに「お邪魔します」と言って部屋に上がると、白髪交じりの頭をポリポリと掻いた
「女房に先立たれてから、初めてですから」