第19章 ライオンキング出張へ行く、の巻
(あぁ〜…早く終わんねぇかなぁ…)
俺は溜め息をついて時計を見た
もう間もなく夜の8時
今日は最後だから
仕事終わりが8時を過ぎてしまうかも知れないとは前もって智くんに伝えてはいたものの…
(もう、来てるよなぁ…きっと今頃、激ウマ料理を食卓に並べて…)
“あぁ、愛しの旦那様はまだお帰りじゃないのかなぁ?///
早く帰って、僕の手料理食べて欲しぃなぁ…
て言うか、先に僕をたべてもらおうかなぁ♡”
(なんちて!なんちてッ!!///)
「…なんちて、どうしたんですぅ?」
「へっ!?(汗)」
隣でデスクワークを手伝ってくれている派遣の女の子が、俺の顔を覗き込んだ
「(やばい、また声に出してたのか(汗))い、いや…何でもないですよ!(苦笑)」
危ない人だと思われちゃうな、なんて思って冷や汗を拭っていたら
その子が急に椅子を俺の真横に移動させて、ぴったり俺に体を寄せてきた
「え?…な、何??(汗)」
「櫻井さんってぇ、彼女いるんですかぁ?///」
「へ?」
彼女?
(う〜ん、智くんは彼女じゃないよなぁ…嫁だけど)