第17章 ロンドンからの刺客(笑)、の巻
「じゃあね、亀くんごちそう様♡気をつけてねぇ♪」
ニノが怒って帰ってしまってから、僕らは酔い醒まし(?)に軽く食事をとった
そんで、食事が済んでから、明日もお仕事だから帰ろうって言う事になって
終始申し訳無さそうにしていた亀くんが、ちゃんとニノの言い付け(笑)通り全員分のお会計をしてくれた
まぁ、そのお礼って訳でも無いけれど
僕と翔くんは亀くんを駅まで送ると、改札口まで見送った
「智さんも、気をつけて」
「僕はぁ、翔くんがいるからぁ、大丈夫ぅ♡」
「ぐふふ、そうそう、だいじょぶらぁ♡」
「ねぇ?しょおくん♡」
「ねぇ、さとしくぅん♡♡」
「…なんか、余計不安だけど(苦笑)」
仲良く手を取り合って向かい合い、同じ方向に首を傾ける僕らを見て、亀くんはちょっと苦笑いすると
「じぁまた」
って、カッコ良く片手をあげ、駅の雑踏の中に消えて行った
「…亀くん、行っちゃったねぇ」
「うん…帰ろう、智くん」
ぼんやり改札口を見詰める僕の手を引いて、翔くんが微笑む
「…うん」
僕はさっきまでの呂律が回らない感じが嘘のように、しっかりした口調の翔くんの
その逞しい腕に纏わりついた
翔くんはそんな僕を見て、何も言わずにまた微笑むと、お家に向かって歩き出した