第17章 ロンドンからの刺客(笑)、の巻
(夫婦なのに、そんなコトってあるかなぁ?)
俺なんか智くんの年単位に及ぶスケジュールは元より
なんなら、1日の大凡のタイムテーブルも把握してるぞ!!(←アナタのソレは、一歩間違ったらストーカーだから)
「亀くん、奥さんとあんまり上手く行ってないの?」
今日に限って(?)は、俺の智くんデータの想定外だったぜとか思っていたら
智くんが体を俺の腕の中で反転させて、亀の方を見た
「まぁ、どうですかね…なんて言うか、カルチャーショックみたいなもんですかね(苦笑)」
亀はバツが悪そうな顔をして頭を掻いた
「やっぱり相手が外国人だと、勝手が違うもんなのか?」
「うぅ〜ん、人にもよるんだろうけど…基本的に自分の世話は自分でって感じだからな」
「ふぅ〜ん」
亀は、眩しそうに目を細めて智くんを見ると言った
「アイツが智さんみたいに、甲斐甲斐しく世話してくれた事なんか一回も無いよ」
「して欲しいの?」
智くんは、後ろから自分を抱き締めている俺の腕にキュッと抱きつくと、亀の顔を伺う様に下から見上げた
(Σあぁっ!!
智くんたら、またそんな余所様の顔を可愛く覗き込んじゃだめだっ!!!///)
「え?///」
(Σほらぁっ!!
赤くなっちゃったでしょうがよっ!!!)
俺は、柄にもなく顔を赤らめる亀の視線から智くんを隠すべく
後ろから智くんを抱き締めたまま、グリンと亀に背を向けた