第17章 ロンドンからの刺客(笑)、の巻
ニコニコ笑いながらそう言う亀くん
どうも、一人でお買い物に来ているようだ
「奥様はご一緒じゃないんですか?」
「あぁ、妻はロンドンですよ。短期間の出張なもんで」
「お仕事でしたか」
「そうなんですよ…でも、丁度良かった」
亀くんはニッコリ笑うと、僕の手を取った
「昨日日本に着いたばかりなんですけど、智さんに連絡しようって丁度思ってた所で」
「僕に、ですか?」
「えぇ、約束したでしょ?」
「…え?約束??」
掴んだ僕の手を両手で握り直して、亀くんが眩しい笑顔を振りまきながら言った
「ほら、お金持ちのお友達を紹介してくれるって」
「あぁ!ニノね」
そう言えばそんな話ししたっけな
(…ん?ちょっと待って?
…その時翔くんが何か言ってた様な…)
「来週いっぱい此方に居るんですけど、何時なら都合つきそうですか?」
「え?…えっと…来週の今日か、後は、日曜日か…」
「日曜日が良いですね。
僕も仕事休みなので…連絡したいんで、携帯の番号とか交換しても良いですか?」
「え?…あぁ、はい」
翔くんに何かを言われていた気がしたんだけど、すぐにそれを思い出せなかった僕は
とりあえず言われるまま、亀くんと番号を交換した