第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「…で、でで…デカイ声出すなよ…」
翔くんが真っ青な顔をちょこっとだけ上げて妹さんに文句を言った
「自業自得でしょ!バーカ!!」(←鬼っすね(笑))
「…ゔゔ…あ、頭がっ…(泣)」
翔くんはまた壁の方を向くと、頭を壁にゴリゴリ擦り付けた
「あぁ!翔くんそんなコトしたら余計痛くなっちゃわない?」
僕はポカリのペットボトル片手に翔くんの隣に駆け寄った
「ね、まだ飲めない?多めに水分補給した方が早く楽になるよ?」
「ゔ〜…でも、吐いちゃう(泣)」
「吐いても良いよ?僕おトイレ連れて行ってあげるから…ね?ちょっと飲んで?」
「ゔゔ〜……」
唸りながら顔を上げた翔くんに、ポカリを飲ませてあげる
「…気持ち悪い?吐く?」
「……平気。…智くん、ゴメンね?」
「何が?」
「……こんな、酔っ払いの世話なんかさせて……ゴメン///」
「何言ってるの?
ちょっと飲みすぎちゃったけど、謝る事じゃないじゃない」
「さとちゃんは甘いわねぇ」
翔くんの背中を擦りながらポカリを飲ませていたら、妹さんが呆れた様に言った