第16章 夫婦喧嘩は犬も食わない?、の巻
「…な、なんなの、コレ?」
昨夜遅くに妹さんから電話で、ちゃんと和解したので赤ちゃんを迎えに行くと連絡があった
でも、お母さんが
「たまには夫婦水入らずでゆっくりしなさい」
と言ったので、妹さんはそのまま自宅に留まり、翌朝赤ちゃんを迎えに来た
…で、我が家の惨状を見て、絶句したって訳で…
(我が家の、って言うか…三人の、かな(苦笑))
僕は苦しそうに各々部屋のソコココで這いつくばる翔くん達を見た
翔くんは壁に両手を付いて、お尻を突き出した格好で何だかオエオエ言っている
お父さんは床に座ってソファーに上半身をうつ伏せで乗っけた状態で、此方もうんうん唸っている
弟さんは、部屋の端っこで正座して、物凄い形相で床を睨みつけている
「…どうしたの?…なんか、みんな顔が灰色なんですけど(汗)」
「灰色にもなるわよ」
お母さんが殆ど空になった焼酎のボトルを妹さんに見せた
「こ、これって、この前話してたアルコール度数が半端ない高いっていう、例の泡盛?」
「そう、その例の泡盛よ」
「…マジ?コレ、一晩で殆ど空けちゃったの?」
「そうよ、しかも、後半はソコの馬鹿兄弟が二人で飲んだんだから」
ば、馬鹿兄弟(汗)
「はぁ〜、ほんっと、バカねぇ!」